- 民事裁判
病院内での秘め事、法廷で露わに 〜セクハラ事件の真相〜
病院という閉鎖空間で繰り広げられた、指導と支配の境界線が曖昧になった関係。エコー検査の指導を口実に始まった上司からの性的な接触、そして合意へと至ったとされる関係。しかし、その関係は一変し、法廷で真相が白日の下に晒されることに。セクハラか、それとも合意の上での関係か。両者の主張が激しく対立する中、裁判所はどのような判断を下すのか。衝撃のセクハラ事件の全貌が、今、明かされる。
この物語は実際の判例を元にしたフィクションです。登場人物は全て仮名にしております。実際の判例を元にした物語としてお楽しみください。
エコー指導を巡る歪んだ関係
A病院の検査技師である原告の女性は、上司である被告の男性に慰謝料200万円の支払いを求めていました。法廷では、二人の関係が赤裸々に明らかになり、傍聴席からはどよめきが起こります。
ことの始まりは、被告がA病院に赴任してきた平成9年4月。原告はエコーの技術を学ぶため、被告から指導を受けることになりました。しかし、この指導が二人の関係を歪めていくことになります。原告は、被告が自分の男性器を触らせたり、業務中に体を押し付けたりするなど、セクハラ行為を繰り返したと主張しました。
「被告は、エコーの指導を口実に私に触ってきました。上司なので逆らうこともできませんでした」
原告は声を震わせながら証言します。
一方、被告はセクハラを全面的に否定。
「原告とは合意の上で関係を持ちました。セクハラなどしていません」
と反論し、二人の主張は真っ向から対立。法廷では、セクハラがあったのか、それとも合意の上での関係だったのかが争点となりました。
忘年会後の出来事と慰謝料請求
平成9年暮れの職場の忘年会後、二人は初めて肉体関係を持ちます。
その後も関係は続き、原告と被告の間には5回程度の性交渉があったとされています。
しかし、平成10年6月頃、被告が原告以外の女性をタクシーで送ったことがきっかけで、原告は被告に慰謝料を請求し始めます。さらに、原告は二人の関係を記録に残すため、被告に文書の作成を求めます。
被告は原告の要求に応じ、何度か書き直した後に文書を作成・交付します。この文書には、エコー検査指導時の行為や男女関係に至った経緯、互いの好意、原告を傷つけたことへの謝罪などが記されていました。
そして最後に、「慰謝料として病院を退職する際に100万円支払います」と記されていました。
深まる溝と200万円の要求
その後、二人の関係は一時中断しますが、平成11年11月頃に再開されます。しかし、原告は弁護士に相談し、200万円を請求しても良いとアドバイスを受けます。平成12年初め頃から、原告は被告に追加で100万円の慰謝料を要求し始めます。
平成12年3月中旬、被告に転勤の内示が出ます。同月末、被告は原告に「200万円は大金なので分割で支払いたい」という内容の文書を残します。しかし、転勤後、被告は金銭の都合がつかず、原告への連絡も支払もせずにいました。
同年9月頃、原告から被告に支払いを督促する手紙が届きます。これを受けて被告は200万円を用意し、12月20日に原告の職場を訪ねます。
しかし、原告は200万円を受け取って良いか分からなくなり、被告の妻に電話で確認しようとします。この行動に被告は激怒し、200万円を支払わずに帰宅。そして、妻に原告との関係を打ち明けました。
裁判所の判断
裁判所は、双方の主張や証拠を精査した結果、被告の行為はセクハラと判断されてもやむを得ないものであり、原告が慰謝料を請求する正当な理由があると判断しました。
被告が原告に宛てた手紙の内容や、転勤後に支払いをしなかったことなどが、その判断を裏付ける証拠となりました。
原告側の勝訴。裁判所は、被告の行為はセクハラに該当すると判断し、原告の慰謝料請求を認めました。被告はセクハラを否定していましたが、原告に与えた精神的苦痛に対する責任を問われた形となりました。
物語の元になった判例
判例PDF|裁判所 - Courts in Japan
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/680/018680_hanrei.pdf
判決は原告の勝訴になっている。最初の行為はどう考えてもセクハラであることが誰でもわかる。
途中から色々と疑問符は浮かぶが…
